はなちずるのこだわり

■真っ白な生地からひとつひとつ手で染め上げ、
 花びらを重ねていくアートフラワーのコサージュ

作る花によって、様々な種類の布を使います。
花をイメージして、花びらの形に切り抜きます。
染料で染め形を創り、一枚一枚丁寧重ねて、組み上げるといった
手間と時間をかけ、同じものはひとつもない、たった一つの花が出来上がります。

まっ白い布を花びら、葉に形を型どり調合した染料で染めていきます。
この染めが大切なポイントで、できあがるコサージュの表情が変わります。
布地によって染まり方は微妙に変化します。
染め上がった花びらや葉にこてをかけ、直線から曲線へと表情をかえ
オリジナルなコサージュが生まれて生きます。

デシン、ジョーゼット、ビロードなど、コサージュには主に本絹を使っており
上品な美しさとソフト感が味わえます。

■シルクフラワーができあがるまで

 

1.一輪の花を創ってみましょう。
創りたい花の雰囲気の布を(この場合では本絹シルク)を飾りたい花びらの形にカットします。

2.花びらを染めます。
創る人の個性が出るポイントです。 小、中、大の花弁は染め方を変えることにより雰囲気が全く違ってきます。
この場合大きくなるにつれ、ぼかしていき、大花弁は先端を濃くといった具合に表情をつけていきます。

3.染めた布が乾いたら、こて当てをし、丸みをつけるなどの成形をします。

4.こて当て後、花弁に動きをだすために弁こてをあてたりした後、はなびらをかさねワイヤーをつけます。
こて当て後、花弁に動きを出す為、温めたこてを当てたあと、花びらを横にずらし、ワイヤーをボンドでつけていきます。

5.ペップをつくり、動きをつけた花弁をつけていきます。
ペップ(中心部の花芯)を創り小花弁から動きをだしつけていきます。

6.小花弁をつけた様子です。

7.最後丁寧に重ね合わせていきます。

8.グラデーションのある華やかで上品な雰囲気の薔薇が出来ました。




■使う生地へのこだわり

使う生地にはとてもこだわりがあり、
生地は、上質の生地を選んでいます。
染めたときの染まり具合や、色の発色が違います。

たとえば絹なら、
人絹ではなく、本物の絹でできた生地を使用します。

コサージュのタイプ、デザイン、用途など、同じ形の花でも、
使う布の種類によって印象も変わります。

染め花(染めて創った花)、布花(布で創った花)同じ様なもので薔薇は華やかにしたいから、光沢のある本絹サテン。
ベルフラワーは可愛くやさしい雰囲気のオーガンジー。
コスモスは素朴感を出す為に、コットンを。
といった様に創る花の表情をより自然に出せる素材の生地を選びます。

フォーマルな花(ブーケや、ウエディングコサージュ等)を創るときに使う布

フォーマル生地

※左から

サテン
表面にツヤ、光沢があり、花びらに使用することが多い。 中でも、ヌメという生地は、光沢があり、やわらかくブーケの薔薇等に使用すると華やかになります。
デシン
サテンよりやや薄地でコサージュによく使用します。花びら、葉っぱ、どちらにも使用できサテン同様フォーマルコサージュには欠かせない生地で私はよく使用しています。
オーガンジー
張りがあって透明感がある薄手の布。花びらの重なりのなかに加えると、いい陰影がついてとてもやさしい雰囲気になります。私もお気に入りの生地です。
薄絹
薄地の柔らかい生地。茎布として、茎を巻きおろすときに使用します。
ラメオーガンジー
オーガンジーにラメを張った生地で、華やかにしたいフォーマルコサージュの時に花びらに使用します。

その他として新サテン、ポプリン、ジョーゼット、羽二重、など使用します。

カジュアルな花(普段使いのコサージュ等)を創るときに使う布

フォーマル生地

※左から

木綿
光沢はなく、素朴な感じの花や葉に適している。(マーガレット、コスモス等)
ポプリン
薄絹より厚いが、透明感のある生地で、しっかりしているので、花びらに多くしよう。(落ち着いたツヤがある)
綿ビロード
きめ細かい厚みのある布 厚みのある花弁、枝、木ものの茎布に使用
厚みがあるので、花芯用に巻いて使う事もある。
カメリアコサージュ等創るときに質感があり適しています。
シール
毛足の長い光沢のある厚手の生地
綿ビロードと同様、布目の方向に注意して裁つ
ジャケット、帽子、バックなどにつけるコサージュとして使用します。